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2007年5月31日木曜日

あの夏、いちばん静かな海。

ラストがいーね。
タイトルロールが最後に登場。
くるね。

この映画が作られたいきさつは以下のようだ。
桑田圭祐が監督した「稲村ジェーン」をたけしが音楽しかよくねえと批判したところ、桑田が反論。
「じゃあサーフィン映画つくってやる」ってことでたけしが作ったらしい。
音楽があって映画があるんじゃなくて、映画があって音楽があるってのを見せ付けようとしたらしい。
確かにこの映画は音楽が久石譲ってこともあり抜群に音楽がいい。
かっこいいぜ、たけし。

バイク事故現場


1994年「八月二日一時三十七分、新宿区南元町の都道でミニバイクを運転中のテレビタレントのビートたけし(四十七歳)は、右カーブを曲がりきれず、道路左脇のガードレールに接触転倒し、新宿区の東京医大病院に運ばれたが、右側頭部頭蓋骨陥没骨折、脳挫傷、右頬骨複雑骨折で長期入院が加療が必要と診断され、面会謝絶の状態」(ビートたけし『顔面麻痺』(幻冬舎、1997年))


で、行ってきた、事故現場。
JR信濃町で降りて、権田原の交差点を四谷方面に行く。
東京都新宿区元南町13の通称「安鎮坂」というところ。


追記:2014年5月24日(土)
写真を追加。
撮影は2014年5月17日(土)

 










本当の私をもとめて

遠藤周作。
なんか新興宗教の教義っぽかったな。
自己啓発セミナーみたいな。
もちろん光るものもありましたが。
しかし遠藤周作はこんなもんじゃない。
狐狸庵名義ではないので真価が発揮されていない、といったところか。

2007年5月30日水曜日

菊次郎の夏

バス停で菊次郎が寝ているマサオの横でこぼす、
「この子も俺と一緒か・・・」

キッズリターン

「俺たち終わっちゃったのかな」
「バカヤロー、まだ始まっちゃいねえよ」

2007年5月29日火曜日

I’s(9巻)

I’s(8巻)

AV男優

家田荘子。
いまひとつ。
ひとりひとりの人物像が浮かび上がってこない。
AV男優それぞれの単なる仕事観であって人間が見えてこない。
著者の「私」の偏見が強いこともマイナス。

あのひと

ビートたけし処女小説集。
脱帽である。
ビートたけしは一流小説家でもあったのだ。
私小説的青春・少年小説。
すっごくよい。

顔面麻痺

再読。
ビートたけし著。

2007年5月28日月曜日

氷点(下)

最高でした。
テレビドラマにぴったしなんじゃないかな。
人間の「原罪」っていう重いテーマをこれだけさらりと描くなんて素晴らしい。
もしこうだったらヤバイな、と思ってたらまさにその通りにきたのでたまりませんでした。

2007年5月25日金曜日

愛でもくらえ

ビートたけしの自伝。
いくつあんだ自伝。
この作品はわりと新しいほう。
目新しいことは見つからなかった

氷点(上)

三浦綾子。
久しぶりに大好きな作家ができた。
非常に精巧にできた小説。
心理描写が卓越。
人間の暗部がものの見事に提出されている。
昔この「氷点」から談志師匠がヒントを得てあの長寿番組の「笑点」作ったと聞いたことがある。
内容は全然関係ないけど。

I’s(7巻)

どうしよう飽きてきた。
15巻くらいあった気がする。
まあ一応読むが。
青春純愛モノには井の中の蛙君を感じてしまう。
高校生の時に読めばもっと楽しめたはず。
ウジウジした主人公に、ちんたらしてんじゃねえ、どうでもいいよ、早く終われ、と思いながら読んでいる。

つめたいよるに

江國香織。短篇集。
最初の『デューク』ってのはよかった。オチがあって。
あとはやっぱりつまらない。都合のいいフィクション、単なる思い込みだよってのばっか。とにかくオチがない。盛り上がらない。Oヘンリと比べたらかわいそうだけど、情報の密度がない。スカスカ。
江國香織ってのは、私は特別なの、って思いたい女が読めば気に入るのかもね。男は共感できんよ

2007年5月24日木曜日

無題

最後まで押し通せなかったら
やさしさではない
途中でくじけるなら
悪人になればいい
やさしさは根性です

ビートたけし

すいかの匂い

江國香織。
11のタンペン全てつまらなかった。
少女まんがで見られるような女が描く男像のぬるさがある。自意識過剰の女向けの作品。薄っぺらい

2007年5月23日水曜日

最近

最近何してるの?と言われると返答に困ることが多い。
特に何をしているわけではないからだ。
読書?それもたかが二時間くらい。
それ以外は?
何してるんだろう。
胸を張って何かしていることがないと充実している感じがしないから厄介だ。
でも、日頃の衝動に任せて生きるのはなんと自由なことだろう。
大切なのはどこまで踏み込めるかだ。
それが具体的に何かをするときの糧となる。
自分の中から情熱的に湧き出てくる衝動が出てくるまではひたすら待つしかない。

コマネチ!—ビートたけし全記録―

新潮文庫。
たけし資料として最適。
たけしが初の編集長。

たけしの著作はほとんどゴーストライターが書いたもの。
マル投げではなくそれをチェックして構成・編集してる。
口述筆記が多い。
ということを知った。

私の就活観~中盤をむかえて~

低空飛行を続ける私の就職活動。
世間的にはもう後半戦に突入か。
やったりやらなかったり断続的で、内定はおろか未だに二次面接を突破していない。
何度、筆記や面接をすっぽかしたことだろう。
実際あんまり就活をしているという実感がない。
今日は約一ヶ月ぶりくらいの久しぶりの面接。
全く準備せずにやってみた。
ボロボロだった。
ありのままの自分を見せようとしたところ、単なるネガティブな面を強調し努力しないダメな人間像が浮かび上がってきた。
悔しいがこれが本当の姿かもしれない。
自己PRっての恥ずかしくてできない。
と思ってるとこで、やってみて、と。
言ってて恥ずかしくて口ごもっちゃう。
ハキハキ言ってるやつ見ると寒いなと思ってしまう。
今回の面接で一番こたえたのは、果たして自分が本当に就職したいのか、ってこと。
組織の中で働けるのか、ってこと。
面接官の人は、就職活動でそういった自己PRとかで自分をよく見せる演出をしていくことも「成長」とか言っていたがそこはなんか引っかかった。
確かにそうやって社会に受け入れられようとすることは、社会性を養うことになる。
ある人にとってそれは成長だろう。
しかし、自分にはどうも成長には思えない。
それは自分を小さくし、社会の部品となる奴隷化にしか思えない。
面白くないものを面白いとは思えない。
欺瞞だ。
こんな風に思っている限りサラリーマンにはなれないだろう。
しかし、フリーでやっていくことなどさらさら考えていなかった。
惰性で周囲に流されてでの就活。
非常に中途半端な状態にあることが明らかになった。
なぜ就職するのか。
社会的虚栄心を満たすためと、生活費を稼ぐため。
そこに使命感も、情熱もない。
就職するか、他の道を探すか。
どうやらようやく不安が襲い掛かってきた。

2007年5月22日火曜日

東京タワーオカンとボクと、時々、オトン

再読。
感動した。
映画より、断然本のほうがいい。
まず文章がうまい。
洗練されているももの、それは都会的な気取った洗練というよりも、母性愛などのジメジメしたものを扱ってもさらりと描くことのできる本当の洗練だ。
生活に根ざした洗練。
そこには人間の素の姿がある。
人間の悲哀がある。
リリィさんの自由に堕落しきった青春時代の雰囲気は自分にも感じられる。
卒業しても五年もプラプラしてたって。
才能のある人を真似してもこっちが馬鹿みるだけだけど、なんか憧れちゃう。

2007年5月19日土曜日

我が青春に悔いあり

狐狸庵先生こと遠藤周作のエッセイ。
三浪だし病弱だったりするだけども、とってもポジティブに生きてきたことがわかる。
だらしないんだけど少年っぽくていいな。
もちろん文もうまい。
これから手術を受ける人に向けた体験談を踏まえたアドバイスが面白かった。

2007年5月18日金曜日

佐竹君からの手紙

読むのは二回目。
ビートたけしの小説。
夏目漱石「坊ちゃん」と並んで最高のエンタメ小説だと思う。

2007年5月16日水曜日

龍言飛語

エッセイ。
文体が村上龍っぽくない。たけしに似てる。
「見栄とか権威とか全て取り払った上で、自分が本当にやりたいこと、気持ちのいいことを見つけるのは難しい」とあったが確かにそうだ。
あと、「いかに踏み込めているか、いかにサバイバルをし、そこから自分だけの体験を得ているかが重要」という言葉が印象に残った。

東京タワー ~オカンとボクと、時々、オトン~

本のほうがよかった。
淡々としててね。
なんかこう映像だと、その病気で苦しみ姿とかが強引に同情を引き出すものとして働くからそこがあざとくなる。
死んだ後も無理に死に意味づけしようとし、感動させようとする規制が働き、泣けない。
この映画で泣ける人はそんなに親しくない人の葬式で泣く人。
周囲の雰囲気に呑まれてしまう人ではないか。
まああとは単純に感情移入しやすい人。
典型ではひねくれた俺は泣けない。

役者では松たか子が美しすぎた。
彼女にアテ書きして一本シナリオを書きたい。
あと希木樹林。
「寺内貫太郎」のおばあちゃんから30年以上たつわけか。
あれのほうが好きだなあ。
しかし、演技はすごいとかしかいいようがないな。
笑い方がいいんだよな。

きりひと賛歌(2,3完結)

2007年5月13日日曜日

モネ回顧展

新国立美術館。
絵ってよくわかんねえな。
モネさんは印象派。
写真と違って絵ってのは瞬間を切り取ることが出来ないから、印象派ってのは変化を捉えるわけだ。
所詮、完璧な客観などなく人間ってのは主観でものを見るわけであるし、その自分の心に移りゆくものを描くのが印象派。
こんな感じか印象派。
なんか山下清とかそういった素朴なものを見たい。
日本の美術をもっと見たい。
風土と芸術の関係は重要だし、まずはおのれ(日本)から知るべきであると思う。
モネはよくわからない。
しかも芸術家ってのはなんで確実に壊れる時期があるのだろう。
落書きにしかみえない絵もあった。
わからないものはわからない。
美術館とか行って、わかった感じで芸術を気取ってるやつら(俺もそうでした)を許せなくなってきた。
まあわからなくてもその印象や衝撃ってのは大事にしたいが。

日本を祝う

サントリー美術館。
鳥を描いた屏風に魅かれた。
スズメとかキツツキとかかわせみとかいろいろな鳥がいてワクワク。
あの薩摩藩で20年くらいしか作られなかったガラス細工はなんだっけか。
あれも良かった。
有田焼とか焼き物系だったら江戸東京博物館にはいっぱいあったけ。
高校の時小野センセーに連れてってもらったな。
やたら目が利いてて面白かったな。
祝うっていうテーマならもっと結婚式の伝統的なモノとか宮廷の秘蔵のものとか見たかったな。

さおだけ屋はなぜ潰れないのか

生活の身近な疑問を会計学的に解き明かすベストセラー。
会計学に興味のある人が読めばいいだろう。
全く興味がない人が読んでもこの本の真価は発揮しない。

2007年5月11日金曜日

きりひと讃歌(1)

これはヤバイ。
衝撃が走った。
めちゃ面白いサイコサスペンス。
全巻揃えなけれぱ。
何巻あるんだろう

コインロッカーズベイビー(下)

村上龍はこの三作目を圧倒的なものにしようとしたらしいけど、なるほど圧倒的な小説だ。
これが村上龍の作家としての評価を確固たるものにしたとかしないとか。
残酷なことも淡々とつづられ、その視線は恐ろしく冷たいけど正確だ。
巻末の三浦雅士(誰だっけ?)の解説によると「自閉と破壊」がテーマらしい。
今でも、いや、いまだからこそなおさらリアリティがあるテーマだ。

ジェリーインザメリィゴーランド

安野モヨコ
後半なんかテキトーだな。
まだこの頃は修行期ってやつか。
でも時々ぐっとくるセリフがあって才能を感じさせる。

2007年5月10日木曜日

99・9%は仮説

光文社新書。
言ってる内容は、科学といえど全て主観、客観など存在しないという現象学をそのままいった感じで新鮮さはない。
客観ってのは間主観性ってやつ。
現象学といったらフッサールって人だ。
本書を読むと、いかにわれわれが仮説を仮説と気づかず惰性でそう信じているかがわかる。
常識を疑え。そして常識が完璧な事実でないことを意識せよ。
当たり前だけど難しい。
アインシュタインの相対性理論ってのは、要するに世の中には正しいことがいくつもあって真実が相対的である、って感じに思えた。
宗教戦争を見てのとおり、確かに正義も一つじゃないって思うとその通りだ。
なるほど。

峠(下)

2007年5月9日水曜日

なんでもおまんこ

っていう詩が谷川俊太郎にあることを知った。
http://www.poetry.ne.jp/zamboa_ex/tanikawa/6.html
どうした谷川俊太郎。
あんまり知らないけど急に言葉が乱暴になってないかい。
やけくそになってないかい。
君の風貌でそれ言われたら小学生をたぶらかす変質者だよ。
まあ俺の格言「ちんこだよ、人生は」みたいなもんだなきっと。
なんてエラそうにすみません。

2007年5月8日火曜日

ガラス城の記録

ラストがよくわからない。
あの凶暴な女とセックスしておしまい。
どういうわけだ。

(追記)
未完ということが判明した。
なるほど。
完成してたらすごい作品になっていたことは間違いない。
惜しい。

卑怯

卑怯を憎む。
卑怯であってはならないと思う。
例えば、他人を利用してはいけない。
自分がされたらたまらなく不快だ。
とりあえずはそんな理由だ。
卑怯ってのは利己主義とも微妙に違う気がする。
主義すらない、節操がない、ぼんやりしている、そういった得体の知れない類だ。
だからつかみどころがない。
卑怯なやつは恥が溢れている。
恥のオーラみたいなもんだ。負のオーラ。
そういったものに触れるとたまらなく嫌な気持ちになり、俺は反射的にバリアを張って隔離する。
そこで思うこと。
自分も同じ穴のムジナではないかということ。
結局誰しもエゴで生きているわけであるから、そういったヤツも認められなければ同じではないかと。
そして自分自身、正義感が強いほうではないので他人を裏切らない覚悟がない。
そう思うとたまらなく嫌になる。
器が小さいといわれればそれまでだ。
俺は小さい。
戦国時代や幕末に生きていれば他人を裏切りまくっている可能性がある。
良かったあんな時期に生まれなくて。
あと最近で言えば戦争中か。
この天下泰平の平和な世の中は小さい人物のほうが生きやすいのかもしれない。
けどどこかさびしい。

I´s(1〜4)

少女マンガっぽい。
中学・高校の時に読んだらはまってたかも。
すれている俺には物足りない&イラつく。
少女マンガの文法を多用してて、展開読めちゃう。
だけどつまらなくはない。

2007年5月7日月曜日

峠(中)

上巻は司馬さんも認めるとおりに大した出来事もなく物足りなかったが、いよいよ面白くなってきた。
政治家として、武士として、利害ではなく道に生きる河井継之助。
気骨のある人物は損もするが、生き様は何年たっても輝く。

ビート君

ビートたけしを「ビート君」と呼んだのは、黒澤明と後藤田正晴の両氏のみ。

2007年5月4日金曜日

風邪ひいた


中学以来に風邪をひいた。
首筋のリンパ腺が腫れ、だるい、悪寒がした。
ようやく治った思って、外に出たりしたらぶりかえし頭痛がひどくなった。
はげしく痛む。
小2の夏休みに謎の頭痛に悩まされた以来の頭痛だ。
さすがに薬(パブロンエース)を買って飲んだ。
このゴールデンウィークはほぼ寝て過ごすことになりそうだ。
痛みやつらさを知ることで人にやさしくできそうな気がした。
が人はすぐ忘れる。無念。

2007年5月3日木曜日

ブラックジャック12

火の鳥(日本の過去全部)

手塚治虫は読むたびに新しい発見がある。
マンガ界の夏目漱石みたいなもんだ。
しかし火の鳥ってのは素晴らしく面白い。
その血を飲めば永遠の命を手に入れられるという火の鳥を求めて、時の権力者たちが人々を翻弄する。
権力者たちの哀れな末路。
なんと因果なことか。
これをうまく歴史に絡めて描く。
歴史もこのような永遠の命をめぐるという「原理」で展開されていると思うと不思議なもんだ。
そして妙なリアリティがある。

コインロッカーズベイビー(上)